途上国における学力に応じた学習介入の長期効果検証と非認知能力の役割
【研究キーワード】
教育 / 自学自習 / 認知・非認知能力 / 無作為化比較対照実験 / 非市場競争 / スピード競争 / ピア効果 / 認知能力 / 非認知能力 / 途上国
【研究成果の概要】
研究の目的は、現在問題となっている開発途上国の「学習危機(Learning Crisis)」を解決するため、有効な教育介入の種類や方法を探る点にある。具体的には、個人別・学力別に自学自習で学ぶ学習法(公文式の数学教材を現地化したもの)をバングラデシュのBRAC Primary School(BPS)の生徒に無作為に提供するフィールド実験を通じて収集したデータを解析する。また、追跡調査では、BPSを卒業した調査対象の元生徒達と保護者の追跡を行い、その後の進路や就職などについて調査を行う。2021年度前半は学会や大学セミナー(オンライン)での発表を行いながら、査読付き国際ジャーナルに投稿するという活動を継続し、各所で得たコメントを研究に反映していた。ようやく2021年9月に教育介入が認知能力と非認知能力の向上に与えた正の効果に関する研究がRevise and Resubmitとなった。この時の査読者の1人のコメントをヒントに、新たな研究を開始しドラフトを学会投稿し採用された。さらに、2022年2月に介入群の生徒の日々の学習歴データを用いたピア効果解析(特にスピード競争の影響)を行った研究もRevise and Resubmitとなった。また、2022年2月から3月にかけて、フィールド実験を通じて収集されたデータの長期的効果を探るための追跡調査を実施した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
澤田 康幸 | 東京大学 | 大学院経済学研究科(経済学部) | 教授 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)