上演芸術における即興的に生じる演者間協調の定量的検討
【研究分野】オラリティと社会
【研究キーワード】
演者間協調 / 同期 / 上演芸術 / ダンス / 非線形時系列解析
【研究成果の概要】
本研究では、義務教育において必修化されたダンス表現を対象とし、複数名の演者間に生じる協調の様相を検討する。その際、当初は、要因設定・測定が比較的容易である実験室でまず検証を行い、その上で提案された知見・測定手法を用いて演者が実際に表現を行うフィールドを対象とした検証を行うことを予定していた。一方、COVID-19の感染拡大による社会状況の変化により、研究期間内においてフィールドを対象とした検証実施に困難が生じた。そこで当初予定を部分的に変更し、以下の取り組みを実施した。まず、一昨年度から昨年度にかけ実施した実験研究の1つ(熟達者のリズム運動の協調)に関する論文を発行した(Shimizu & Okada, 2021)。また、もう1つの実験研究である空間内の移動についての演者間の協調に関してもデータの解析、論文の執筆を終えており、近日中に投稿することを予定している。さらに、これら論文の執筆過程において、演者間の協調をより豊かに捉えるには、その協調関係のパフォーマンスとして有する機能(表現としていかなる魅力を有しているのかといった観客に与える特徴)を定量的に検討する必要が考えられた。そのため、上記の実験におけるパフォーマンスをオンライン環境にて視聴した際の観客の反応・評価の測定とその指標の演者間の協調との対応に関する解析を進め、演者間協調の表現として有する機能を検討している。この検討に関しても、論文執筆を進めており、投稿・発行を行う予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
岡田 猛 | 東京大学 | 大学院教育学研究科(教育学部) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-07-17 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)