電気けいれん療法の治療効果発現におけるγ帯域神経活動が与える影響の解明
【研究キーワード】
脳波 / 電気けいれん療法 / γ帯域神経活動 / うつ病 / ガンマ律動
【研究成果の概要】
本年度慶應義塾大学医学部倫理委員会に倫理申請を行い、研究が承認された。倫理申請と並行して、脳波データの質担保のため、試験的に脳波計測を行なった。その際に、慶應義塾大学病院脳波室直下に3テスラのMRIが存在したため、高密度脳波計Geodesic EEG System400で取得した脳波データにおいて従来の皿電極脳波計では明らかでなかった電磁波による周期的ノイズが混入した。この電磁波による周期的ノイズ対策が必要となり、従来の研究計画の変更が必要な状況となっている。
一方で、本研究の主旨である電気けいれん療法の作用機序解明に関連して、過去に慶應義塾大学にてうつ病に対して電気けいれん療法を受療した症例を対象として、電気けいれん療法受療後の長期経過において診断がうつ病から認知症に診断変更がなされた症例の電気けいれん療法受療時の症候学的特徴について明らかとした(西田ら、神経変性疾患の前駆期における難治性老年期うつ病の特徴)。結果として、60歳以上の高齢発症、メランコリーの特徴を有さない単極性うつ病の症例は、神経変性疾患の前駆期としてECT受療に至る難治性うつが生じている可能性が示唆された。
同様に慶應義塾大学病院にて過去に難治性うつ病の診断に対して維持電気けいれん療法を受療していた症例における臨床症状とシヌクレイン病理との関係について明らかとした(工藤ら、Clinical features of major depressive disorder with maintenance ECT)。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
山縣 文 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)