発生・幹細胞・腎骨髄連関を軸に考える高齢ドナー腎臓の若返りの試み:国際共同研究
【研究キーワード】
内科 / 臓器移植 / 幹細胞 / 老化 / 発生 / 糖鎖 / 病理学 / 腎臓移植 / 腎骨髄連関
【研究成果の概要】
本研究では、骨髄老化により引き起こされる腎臓老化・病態メカニズムの解明および高齢ドナー腎臓の若返り手法の模索を目的とした国際研究ネットワークを構築した。具体的には、幹細胞老化・ミトコンドリア機能変化・糖鎖修飾異常・発生に関わる転写因子に着目したマウスモデルによる多臓器間老化メカニズムの解明(プロジェクトA)と、その成果を元、腎臓の老化・若返りを試みる検証システムの構築(プロジェクトB)を遂行した。ヒト腎臓移植ドナー・レシピエント年齢を考慮した老化・若返り検証セットを作成し、老化指標組織発現を検討し老化腎臓の若返りの可能性を確認した。今後米国含む国際ネットワークで展開を図る準備を進める。
【研究の社会的意義】
国際共同研究がアドバンテージを持つ基礎的研究課題を起案、老化に依存する幹細胞老化、ミトコンドリア機能変化、糖鎖変化、転写因子制御等と高齢者腎臓病との関連性の検討を進め、複数のインパクトのある成果を発信した。これらの基盤成果を元に骨髄移植による腎臓若返りモデル検証に研究展開できており、その成果は加齢性腎疾患(内科疾患)の発症・進展メカニズム解明に繋がる可能性が高い。続いてプロジェクトBはコロナ禍の影響から本邦の限られたサンプルでの検証となったが論文投稿に至った。高齢ドナー腎臓の若返り指標の探索、若返り手法の開発等の臨床応用を目指し国際研究展開を目指すことで更なる成果の達成が期待できる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
川西 邦夫 | 筑波大学 | 医学医療系 | 助教 | (Kakenデータベース) |
馬渕 洋 | 東京医科歯科大学 | 大学院医歯学総合研究科 | 助教 | (Kakenデータベース) |
山崎 聡 | 筑波大学 | 医学医療系 | 教授 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2019-10-07 - 2022-03-31
【配分額】18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)