長島型掌蹠角化症の変異未同定患者の変異探索と表皮菌叢情報に基づいた治療方法の確立
【研究分野】皮膚科学
【研究キーワード】
皮膚遺伝学 / 遺伝性角化症 / 菌叢解析 / ゲノムシーケンシング / ゲノム解析
【研究成果の概要】
長島型掌蹠角化症(NPPK)変異未同定患者に対し、全ゲノム解読(WGS)を行なった。WGSにより一人あたり約90Gbのゲノム配列を解読し、NPPK患者で共通してSERPINB7が含まれるSERPINクラスター領域にバリアントが集積するゲノム領域の存在が明らかになった。
またNPPK患者での細菌叢解析では、16S rRNA領域を対象としたqPCR法による細菌量の定量解析法を確立し、NPPK患者60名の趾間の臭気が強いNPPK患者では細菌量も多く、16S rRNA細菌叢解析では、NPPK患者の趾間ではCorynebacterium属の菌叢が突出しており、悪臭の原因と考えられた。
【研究の社会的意義】
申請者らが同定したSERPINB7遺伝子は、長島型掌蹠角化症の原因遺伝子であり、新たな“SERPIN病”の一つである。これまでの変異解析の結果、日本人全体で1万人を超える潜在的な患者数が予想されるが、角化症と認識されていない例もあると推測された。発症機序解明から治療法が確立できれば、患者のQOL改善に大きく貢献する事ができる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
佐々木 貴史 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 講師 | (Kakenデータベース) |
久保 亮治 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)