明清詩論の受容に関する考察を中心とした、近世・近代日本漢文学史の再検討
【研究分野】日本文学
【研究キーワード】
日本漢詩 / 詩論 / 袁中郎 / 袁宏道 / 漢籍 / 性霊 / 東アジア / 和刻本 / 江戸漢詩 / 清新性霊派 / 山本北山 / 奚疑塾 / 明末 / 江戸 / 明清 / 近世文学
【研究成果の概要】
本研究は、近世・近代の日本において、明清時代の中国の詩論がどのように受容されたかについて考察したものである。とくに江戸後期の漢詩壇に大きな影響を与えたとされる、明末の文人袁中郎(袁宏道、1568-1610)について集中的に検討し、近世日本における袁中郎に関する多様な理解のあり方を、様々な資料を用いて明らかにした。このほか、袁中郎を信奉し、古文字派打破を主張した山本北山(1752-1812)が、『梨雲館類定袁中郎全集』の不備など、袁中郎のテキストの複雑さに関心を持っていたこと、また、北山一派が編纂した『三家絶句』などの袁中郎の詩文集は、本文校訂などの点で興味深い問題を含むことを指摘した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2013-04-01 - 2016-03-31
【配分額】2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)