複合材構造の高精度成形のための樹脂固化前変形その場計測とモデル化
【研究キーワード】
複合材料 / 成形 / 積層 / 硬化 / モニタリング
【研究成果の概要】
自動積層装置でプリプレグを積層する過程の挙動評価を行った。積層過程でのプリプレグの変形・ひずみ応答を評価可能なように積層装置の改造とチューニングを実施した。また光ファイバセンサを一体化させたプリプレグを用いることで、フィード、プリテンション、コンパクションローラでの圧着、脱型の全積層過程においてプリプレグに発生するひずみ変動をリアルタイムで取得した。積層品質を高めるためのプリテンションが、積層後にもプリプレグに残留することを明らかにし、成形残留変形への寄与が示唆された。
また、従来評価することのできなかった樹脂固化前の複合材変形挙動を明らかにするために、光ファイバ形状センサを新たに開発した。これは、プリプレグの両面に光ファイバを埋め込み硬化させたシート形状のもので、両面の光ファイバのひずみ差から曲げ変形を計算できる。このセンサを、あらかじめ形状の分かっている基準サンプルに沿わせることで形状同定精度を検証し、樹脂固化前の複合材変形挙動を明らかにするために十分な分解能と精度を有することを確認した。また基準サンプルを加熱する試験を実施することで、複合材成形過程において想定される温度変化環境でも安定した計測が出来ることを確認した。プリプレグ自動積層の際に生じるGAP部にこの光ファイバ形状センサを適用することで、GAP部に発生する面外方向の繊維うねりの形成にともない光ファイバのひずみ分布が変化することを確認した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
北本 和也 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 | 研究開発部門 | 研究開発員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2024-03-31
【配分額】17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)