多言語パラレルコーパスに基づくDDLオープンプラットフォームの高度化と教育応用
【研究分野】外国語教育
【研究キーワード】
教育工学 / コーパス / 外国語教育 / データ駆動型学習 / オープンプラットフォーム / 英語教育 / プラットフォーム
【研究成果の概要】
本研究の主な目的は,効率的な外国語教育を推進する指導法の一つとして,教育用パラレルコーパスに基づくデータ駆動型学習(Data-driven learning:DDL)支援サイトの高度化と教育応用をめざすことである。当該目的を遂行するために,平成21年より10年間,開発・公開してきた,日本人英語学習者を主な対象とするコーパスと検索ツールを搭載したオープンプラットフォーム「教育用例文コーパスSCoRE(The Sentence of Remedial English)」の第5次開発を完了した。平成30年度は以下の3点の研究を行った。
1)教育用コーパスの改訂と増強: SCoREの第4次開発版(平成29年度改訂版)の例文(10,500文)の見直しと改訂を行い,新規にトピック別例文5,170文とその日本語対訳文を追加した。
2)DDLオープンプラットフォームの高度化:多言語化を図るため,英・日パラレルコーパスに加えて,英語・中国語,英語・スペイン語のパラレルコーパスを収録した。さらに,英語音声読み上げ機能を追加して,最終的に「SCoRE第5次開発版」(http://www.score-corpus.org/)を公開した。
3)DDL実践とDDLの普及活動:パソコンを使用したSCoREのDDL実践に加えて,SCoREの携帯端末版ツール(http://mobile.score-corpus.org/)の教室での使用を開始した。DDLの普及を図るため,DDLに興味・関心のある教員・研究者で構成されるDDL SIG を組織し,一般公開の第一回DDL SIGシンポジウムを早稲田大学大隈記念講堂小講堂にて開催した。
研究成果として,2件の国際学会と7件の国内学会において発表を行い,8件の雑誌論文を公刊した。
【研究代表者】