静電力による走査型力顕微鏡の力制御
【研究分野】応用物理学一般
【研究キーワード】
STM / AFM / 制御 / カンチレバー / 振動子 / ナノカンチレバー / SFM / 磁歪
【研究成果の概要】
本研究では、走査型力顕微鏡における、静電力による力制御の実現を目的としている.本研究で実施した内容を以下に列挙する.
(i) 平板コンデンサ型静電アクチュエータのシミュレーション、
(ii) 櫛形電極型静電アクチュエータのシミュレーション、
(iii) 比例微分系制御系のシミュレーション
(iv) 櫛形電極式プローブの設計
(v) ナノメートルオーダの機械振動子の設計
(vi) ナノメートルオーダの機械振動子の作製(vji) 探針をナノメートルオーダの弾性体で支持した機構の実現
(viii) 実現したプローブ、カンチレバーの静・動特性評価
上記サブテーマの(i)から(iv)で、新規に構想に基づく力制御を実現するためのカンチレバーや振動子の実現を念頭に置いて、機構の設計とシミュレーションを行った.次に、若干の作成例に対し、計測系を実現し、その性能評価を行った.シミュレーションの結果、櫛形電極型の方が、電極同士のスナップイン問題がないため、実際に制御系を組んだ場合、制御が不安定になった場合の安定度が高いこと、アクチュエータの線形近似がよりし易いことを明らかにした.
一方、力検出素子であるカンチレバーを小型化することによる、力分解能、力制御帯域の向上、等の利点をふまえて、カンチレバーの小型化の研究を行った.その結果、数100ナノメートルオーダの力検出素子の実現に成功した.現在、探針をナノメートルオーダの弾性体で支持した、力検出素子、振動子、力制御素子を実現している.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
星 泰雄 | 東京大学 | 生産技術研究所 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】萌芽的研究
【研究期間】1998 - 1999
【配分額】2,200千円 (直接経費: 2,200千円)