被子植物において葉の獲得を可能にした分子機構の探索とその機能解析
【研究キーワード】
Amborella trichopoda / Arabidopsis thaliana / Evo-Devo / RNA-seq / Solanum lycopersicum / インフォマティクス / 進化発生学 / 葉 / 形態 / 発生進化
【研究成果の概要】
被子植物において葉の獲得を可能にした分子機構を、現存する被子植物の系統樹の中で最基部に位置し、単葉を形成するアンボレラ(Amborella trichopoda)や、単葉のモデル植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)などを用いてRNA-seqを行なった。比較の結果、これら2種の葉原基の遺伝子発現プロファイルは、系統的に離れた2種であっても、その基本的な部分に関しては類似していることが明らかになった。これにより、被子植物における単葉の発生プログラムは、被子植物の基部において、その基本的な部分はすでに確立していたことが示唆された。
【研究の社会的意義】
本研究により、被子植物における単葉発生のメカニズムが、現存する被子植物の系統樹の中で最基部に位置し、単葉を形成するアンボレラ(Amborella trichopoda)とシロイヌナズナとの間で類似していることが初めて示唆された。これを端緒に、これからの解析により、これまで不明であった被子植物の葉の獲得とその進化についての理解が深まると考えられる。
【研究代表者】
【研究種目】研究活動スタート支援
【研究期間】2019-08-30 - 2022-03-31
【配分額】2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)