Discovery Sagaサイレントキーワード俯瞰

酵母と植物を材料に用い，高性能化した超解像共焦点ライブイメージング顕微鏡（SCLIM）を駆使して，膜交通を可視化し，小胞体―ゴルジ体間，ゴルジ体内，ゴルジ体以降，およびエンドサイトーシスのさまざまな過程における選別輸送の分子機構を詳細に解析した。積荷の受け渡しを直接可視化することに成功し，従来信じられていたモデルを大きく覆す結果を得た。SCLIMについては，さらに劇的な性能向上に成功し，個々の小胞の空間ダイナミクスをリアルタイムに解析するスペックを達成した。膜交通が植物の高次機能に果たす役割についてもさまざまな解析を行い，トランスゴルジ網が病原菌応答に重要な役割を担っていることを明らかにした。

【研究分担者】
植村知博	東京大学	大学院理学系研究科(理学部)	助教	(Kakenデータベース)
黒川量雄	国立研究開発法人理化学研究所	光量子工学研究領域	専任研究員	(Kakenデータベース)
上田貴志	基礎生物学研究所	細胞動態研究部門	教授	(Kakenデータベース)
須田恭之	筑波大学	医学医療系	助教	(Kakenデータベース)
富永基樹	早稲田大学	教育・総合科学学術院	准教授	(Kakenデータベース)