Einstein方程式の構造保存型数値解法の構築
【研究キーワード】
相対性理論 / 高精度数値計算 / 数値計算 / Einstein方程式 / 構造保存型数値計算
【研究成果の概要】
Einstein方程式は拘束条件を付帯した連立の非線形双曲型偏微分方程式で、数値計算により解を求める際には、拘束条件が破れやすい。そのため、様々な数値計算手法が提案され実装されてきている。本研究では拘束条件を満たすように、拘束条件の時間発展方程式に着目し、数値計算の安定化を実装している。昨年度の研究に続いて今年度では、物質場の存在する重力崩壊現象を対象として、高精度数値計算の実装を行い、拘束条件の改善と数値計算の延命への改善が見られた。また、物質場の存在する場合には初期値の勾配が急な場合もあり、数値誤差が蓄積しやすく、数値解の精度が悪くなりやすい。そのため、高精度な数値計算を行うにあたり、精度の悪くなりやすい箇所の分割を細かくするなどの技術に長けた有限要素法による高精度計算の実装を考えた。今年度は、主に双曲型偏微分方程式に対する有限要素法を用いた高精度な数値計算の実装を始め、1次元の簡単な問題においては、高精度な結果が実現できている。
国内発表では計7件を行い、国際発表では1件行った。また、論文「Numerical simulations of semi-linear Klein-Gordon equations in the de Sitter spacetime with structure preserving scheme」 Takuya Tsuchiya, Makoto Nakamura(arXiv:2203.09074)、「Stable numerical simulation of Einstein equations in gravitational collapse space-time」Takuya Tsuchiya, Ryosuke Urakawa, Gen Yoneda(arXiv:2203.05149)の2件が投稿中である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
土屋 拓也 | 八戸工業大学 | 基礎教育研究センター | 准教授 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)