社会主義文化のグローバルな伝播と越境―「東」の公式文化と「西」の左翼文化
【研究キーワード】
社会主義 / 比較文化 / 翻訳 / 人の移動 / ノスタルジー / 社会主義文化 / 伝播
【研究成果の概要】
2019年度は、前期社会主義と「人の移動」に焦点を合わせた共同研究を実施した。2019年6月には10月にはスラヴ・ユーラシア東アジア学会でソ連映画の東アジアでの受容をテーマにしたパネルに参加し、10月には東京大学で「社会主義リアリズム文学研究会」を開催、11月にはロシア東欧学会で社会主義文化と「人の移動」をテーマにした共通パネルを組織し、2020年2月には科研メンバーおよび中川成美氏その他を講師に招いて第1回の科研研究会を行った。そのほか、モスクワから研究者を招いて共同研究を行う予定があったが、これは日程調整ができず、その分の予算を繰り越すことになった。
2020年度は、後期社会主義と「翻訳・翻案」を主要な研究テーマとしながら、前年度に実施できなかった共同研究も行う予定であった。しかし、コロナ感染症の拡大のため、海外調査など予定していた活動の多くが実施できない状況になった。それでも2020年11月には日本ロシア文学会でソ連映画・舞台芸術の東アジアでの受容をテーマにしたワークショップをオンラインで開催した。
2021年度はこれまでの年度で実施できなかった研究を継続しながら、本来の計画であるポスト社会主義と「ノスタルジー・記憶」の研究を行った。引き続きコロナ禍で研究活動が制限される中、「社会主義リアリズム文学研究会」を複数回開催し、オンライン中心とはいえ、研究者のネットワークの構築・情報交換につとめた。また、モスクワの共同研究者を招へいして、コロナ禍のための制限はあるもの、共同研究を進めることができた。
【研究代表者】