人新世の食の変容と食文化の形成:質と連続性の言説を巡る多世代ソーシャルラーニング
【研究キーワード】
人新世 / フードテック / 培養肉 / 代替肉 / 昆虫食 / 風土 / 質 / 食文化 / 合成食 / ソーシャルラーニング / コンベンション・セオリー / ミレニアル世代
【研究成果の概要】
急速に実装と普及が進む新たな食と環境のバランス、その相克について世代・国・社会層に関する対話と、倫理までを射程にいれた探索的な研究として、初年度はオンラインにおける活動を中心に実施した。課題の萌芽・実践的な特性から、論文・寄稿に加え、特設のホームページの設置、報道におけるコメント・動画の配信を行ない、世代間、国際的対話に寄与した。具体的には、合計3回(うち2回は国際を含む)のセミナーをハイブリッドを含むオンライン形式で実施した。2021年9月にはオンラインの研究会「人新世と人口減少社会における環境負荷の少ない食についての研究会」を開催し、分子料理を専門とするアイルランドの研究者によるオンラインの講演、意見交換を行った。10月にセミナー「国際ウェビナー:フードテックの世界にテロワールはあり得るのか 自然と人工物がまざる時代 人新世における食文化」を開催、分子料理の教育、ネットワーキングについてアイルランド及び、フランスの研究者がそれぞれオンラインにて講演、意見交換を行った。2022年1月には、ハイブリッドセミナー「人新世における食文化の形成プロセス ファインシンター社のコオロギ焙煎、粉末加工技術から」を開催した。環境保全がどこまで動機となりうるのか、また規格・衛生管理等の基準が遵守されなかった場合の業界全体のリスク等にも踏み込み、学術研究、企業、行政と一般の消費者に関連する情報交換が実現された。産学官交流のセミナーとして動画も公開した。学術的な探究、より深化した研究課題として、フードテックに関する制度、言質の国際比較を実施した。植物、培養を活用した「肉」の表示、あるいは肉そのものの表示の定義や論争について、シンガポール、欧州、北米の国々の法制度、業界のガイドライン、関連企業の情報収集を行なった。成果は、上述のセミナーや学術関連の会議にて結果の一部を発表する予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
出口 茂 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 | 海洋機能利用部門(生命理工学センター) | センター長 | (Kakenデータベース) |
立川 雅司 | 名古屋大学 | 環境学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
松岡 光 | 国立研究開発法人理化学研究所 | 革新知能統合研究センター | 研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2021-07-09 - 2024-03-31
【配分額】6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)