部屋の"雰囲気"をAIが数値化
~北海道大学×ニトリの共同研究が、世界最大規模の国際会議に採択~(情報科学研究院教授 長谷山美紀)
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 部屋の写真と言葉から、インテリアの印象を「冷たい-暖かい」「軽い-重い」の2軸で数値化 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
2026年9月10日
北海道大学
株式会社ニトリホールディングス
発表のポイント
●部屋の写真と言葉から、インテリアの印象を「冷たい-暖かい」「軽い-重い」の2軸で数値化。●専門家の感覚に頼らず、部屋の雰囲気を誰もが同じ尺度で共有可能に。
●今の部屋と理想の部屋を同じ空間で比べ、その差に基づくコーディネート提案へ期待。
発表概要
北海道大学大学院情報科学研究院の長谷山美紀教授、小川貴弘教授、藤後 廉准教授らと、株式会社ニトリホールディングスの山森諄也氏(北海道大学総合イノベーション創発機構データ駆動型融合研究創発拠点「ニトリみらい社会デザイン講座」研究員)の研究グループは、生成AIの一種である大規模マルチモーダルモデル(LMM)の内部にある画像と言語の潜在表現を線形回帰によって意味的に整列させ、そこに言語で定義した意味軸を設けることで、インテリアの「スタイル」を解釈可能なかたちで定量化する技術を開発しました。インテリアのスタイルは「冷たい(Cool)-暖かい(Warm)」「軽い(Light)-重い(Heavy)」という二つの軸で捉えられることが実務で知られていますが、その判断は専門家の経験と感覚に委ねられてきました。本技術は、この2軸を座標軸とする意味空間をLMMの内部表現から構築し、部屋の写真も、言葉や画像で表した理想のイメージも、同じ空間上の1点として表現します。これにより、現状と理想の違いを「スタイルギャップ」として方向と大きさで示し、理想に近い部屋の実例を提示できます。追加学習を必要としない、シンプルで軽量な手法で構築できることも特長です。
なお、本研究成果は、2026年9月13日(日)~17日(木)にフィンランド・タンペレで開催される国際会議2026 IEEE International Conference on Image Processing(ICIP 2026)にて発表予定です。ICIPは、画像処理・コンピュータビジョン分野におけるIEEE(米国電気電子学会)の旗艦国際会議で、1994年から毎年開催され、50か国以上から1,000名を超える研究者・技術者が参加します。
論文名:Learning Interpretable Interior Style Semantics via Large Multimodal Model Representations(大規模マルチモーダルモデルの表現を用いた解釈可能なインテリアスタイル意味の学習)
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現在の部屋(a)と、言葉で表した理想のスタイルを同じスタイル意味空間上に配置(b)。その差(スタイルギャップ)をもとに、理想に近い部屋の例を提示できる(c)。
北海道大学 研究