ソ精油およびその主成分であるペリルアルデヒドの抗病原体活性を解明
~揮発性天然成分による燻蒸の効果を正確に評価する新手法を構築~
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
研究のポイント
○シソ精油には抗病原体活性があることが以前から知られていましたが、その詳細は不明でした。本研究では、主成分であるペリルアルデヒドがその活性の主因であることを突き止め、細菌・酵母様真菌・エンベロープウイルスに対して実用濃度域で高い抗病原体活性を示すことを解明しました。〇これまで正確に評価することが困難であった低濃度の揮発性成分を用いた「低水準燻蒸」の効果を、正確かつ定量的に分析できる新しい評価モデルを構築しました。
〇このモデルは、揮発性成分の気相濃度を長時間安定して維持し、病原体の「生存時間」を新たな性能指標として用いることで、低水準燻蒸の客観的な性能評価・比較を可能にしました。
〇ペリルアルデヒドおよびシソ精油による低水準燻蒸により、ガラスやポリエステル表面上の細菌・酵母様真菌・エンベロープウイルスの生存時間を約70~90%短縮できることを解明しました。
〇本研究は、京都府立医科大学と京都府立洛北高等学校による「高大連携事業」を共同研究に発展させたものであり、同校の生徒が筆頭著者を務めています。
研究概要
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 准教授 廣瀬亮平らの研究グループは、2025年度高大連携事業の一環として、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されている京都府立洛北高等学校と共同で研究を行い、シソ精油およびその主要成分であるペリルアルデヒドの抗病原体活性を詳細に解析しました。 その結果、ペリルアルデヒドがシソ精油の抗病原体活性の主因であり、両者が細菌、酵母様真菌、エンベロープウイルスに対して実用濃度域で高い抗病原体活性を示すことを明らかにしました。さらに、これまで正確な評価が困難であった、低濃度の揮発性成分を用いる「低水準燻蒸」について、気相中の成分濃度を安定化させ、病原体が感染性・生存性を失うまでの「生存時間」を指標として、その効果を客観的かつ定量的に評価できる新しいモデルを構築しました。 本件に関する論文が、国際学術誌『Chemical Engineering Journal Advances』に2026年8月31日付け(現地時間)で掲載されましたのでお知らせします。論文情報
雑誌名 Chemical Engineering Journal Advances発表媒体 オンライン速報版
雑誌の発行元国 オランダ
オンライン閲覧 可
URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666821126003881?via%3Dihub
掲載日 2026年8月31日(現地時間) 論文タイトル(英・日) Quantitative evaluation of low-level fumigation using a controlled vapor–liquid equilibrium model: Application to perillaldehyde and perilla essential oil
(日本語:気液平衡制御モデルを用いた低濃度燻蒸の定量的評価法の構築:ペリルアルデヒドおよびシソ精油の抗病原体活性の解明 責任著者
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 廣瀬亮平 筆頭著者
京都府立洛北高等学校 天野桜果(3年生)
同 平岡 悠(3年生) 主な共同著者
京都府立洛北高等学校 福井絢音(3年生)
同 布目春菜(3年生)
同 浅見浩史(教師)
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 中屋隆明
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京都府立医科大学 研究