抗ウイルス表面の新たな設計原理を発見
~「表面ウイルス密度」がウイルス生存時間を決定、ウイルスは「広がる」と早く消える~
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 抗ウイルス成分を用いなくても高い抗ウイルス性能が得られるため、安全性・耐久性に優れた抗ウイルス表面の実現が期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
研究のポイント
〇ウイルス生存時間(感染性を失うまでの時間)を指標とする新しい抗ウイルス表面の性能評価法を構築しました。従来のISO試験法を補完し、より実環境に近い条件で抗ウイルス性能を客観的に評価可能となりました。 〇環境表面におけるウイルス生存を決定する新たな物理因子「表面ウイルス密度」を明らかにしました。表面上のウイルス密度が低いほど感染性ウイルスは短時間で消失することを世界で初めて実証しました。 〇親水性表面加工だけでもウイルス生存時間を70~80%短縮できることを解明しました。抗ウイルス成分を用いなくても高い抗ウイルス性能が得られるため、安全性・耐久性に優れた抗ウイルス表面の実現が期待されます。 〇親水性表面設計と銅イオンなどの抗ウイルス成分の迅速な放出を組み合わせることで、ウイルス生存時間を最大98%短縮することに成功しました。物理的制御と化学的制御を融合した新しい抗ウイルスコーティング設計原理を示しました。研究概要
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 准教授 廣瀬亮平らの研究グループは、表面上のウイルス密度が低いほど感染性ウイルスは短時間で消失することを世界で初めて明らかにしました。つまり「ウイルスは広がると早く消える」という現象を明らかにしました。これを応用し、付着した液滴が自然に表面上へ広がるような親水性表面へ加工するだけでもウイルス生存時間を70~80%短縮できることを実証し、抗ウイルス成分を使わない、安全性・耐久性に優れた抗ウイルス表面への応用が期待されます。さらに、親水性表面設計と抗ウイルス成分の迅速な放出を組み合わせることで相乗効果が得られ、ウイルス生存時間を最大98%短縮できることを実証しました。 本研究成果は、接触感染リスクの低減につながる次世代抗ウイルス表面の開発や実用化を加速し、医療現場をはじめ、公共施設や交通機関など様々な環境における感染対策への応用が期待されます。 本件に関する論文が、国際学術誌『Materials Today Bio』に2026年7月13日付けで掲載されましたのでお知らせします。論文情報
雑誌名 Materials Today Bio発表媒体 オンライン速報版
雑誌の発行元国 英国
オンライン閲覧 可
URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2590006426006940
掲載日 オンライン速報版:2026年7月13日(現地時間) 論文タイトル(英・日) Synergistic Control of Viral Persistence via Wettability and Ion Release on Antiviral Coatings
(日本語:抗ウイルス表面における濡れ性とイオン放出を介したウイルス生存の相乗的制御) 筆頭著者・責任著者
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 廣瀬亮平 主な共同著者
ハドラスホールディングス株式会社森田紗織
京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 中屋隆明
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京都府立医科大学 研究