ATP合成酵素(FoF1)の構造、回転、制御
【研究分野】機能生物化学
【研究キーワード】
ATP合成 / ATP合成酵素 / F_oF_1 / モータータンパク質 / 生体エネルギー / FoF1 / F1 / モーター / F0F1 / 回転モーター / ATP / 結晶解析 / プロトン / εサブユニット / FoFl / Fl / Fo / 分子モーター
【研究成果の概要】
ATP合成酵素のATP合成/分解の触媒活性は, F_1-ATPase部分にある。F_1-ATPaseではα3β3がリング状に配置され、その内部に棒状のγサブユニットが存在する。3つのβサブユニットそれぞれに触媒部位が存在し、そこでATP加水分解が進行すると、γサブユニットが回転する。そこで、1つのβサブユニットだけ活性を99%失う変異を導入して回転を観察した結果、以下のことが明らかになった。γサブユニットが.度の位置で1つのβサブユニットに結合したATPは、それから200度回転した位置で加水分解され、320度回転した位置で無機リン酸を放出する。3つのβサブユニットが、あたかも輪唱のようにこの過程を120度の位相差でおこなうことでγサブユニットがスムーズに回転することが分かった。蛍光色素を1つのβサブユニットにふらふらしないように2点で結合してその構造変化を回転と同時に観察した。
【研究代表者】