ポテンシャル問題の数値解析と関連事項
【研究分野】数学一般(含確率論・統計数学)
【研究キーワード】
スチェクロフ作用素 / 有限要素法 / 移流拡散問題の差分近似 / 遅れをもつ線形微分方程式 / 構造音場連成系のスペクトル / テ-ラークェット渦 / 遅延微分方程式に対するルンゲ・クッタ法 / 組み合わせ最適化問題
【研究成果の概要】
1.研究代表者を中心として得られた知見 (1)スチェクロフ作用素を用いた透過境界条件の設定とその数値的取り扱い ラプラス方程式とポアッソン方程式の数値解法におけるスチェクロフ作用素の取扱いについて考察を深めた。スチェクロフ作用素を用いることによって、無限領域問題および角のある有界領域等の特異性のある領域での有限要素近似計算法を確立して、その数学解析と数値計算を実施した。完全流体における一様流の中の物体まわり流れの精密計算法を考察した。本研究は研究分担者小山大介と共同して実施した。(2)移流拡散非定常問題の差分近似問題の安定性と誤差評価 数値流体力学における基本問題である移流拡散問題の差分近似問題の安定性と誤差評価を研究した。空間一次元問題における等間隔五点差分公式を対象とした。
2.分担者が著しい成果を収めた研究課題(分担者名) (1)遅れをもつ線形微分方程式の線形作用素の半群の理論による取り扱い(内藤敏機)。(2)構造と音場の連成系の振動スペクトルとその有限要素法による近似理論(加古孝)。(3)狭い間隔をもつ同軸円筒管流のテイラー・クエット渦の数理解析と有限要素数値計算(海津聡)。(4)均質化理論による多孔質媒質における非線形固有値問題の取り扱い(海津聡)。(5)遅延微分方程式のルンゲ・クッタ法による数値解法とその代数的安定性の有効性の確立(小藤俊幸)。(6)グラフの全域木を列挙する効率的方法の開発(田村明久)。(7)組み合わせ最適化問題における実行可能多面体のフェイス構造(田村明久)。(8)交互境界条件法による領域分割計算法(竹田辰興、福原誠)。
3.電気通信大学数値解析研究会の継続開催 本年度15回にわたっておおむね金曜午前に実施し、2月9日には、応隆安北京大教授を囲む特別研究会、3月1日には一日研究会「陽春謳歌の会社」をそれぞれ開催した。
【研究代表者】