活性酸素種の生成・検出・反応制御に関する電気化学的アプローチ
【研究分野】工業物理化学
【研究キーワード】
活性酸素種 / スーパーオキシドイオン / 酸素 / 過酸化水素 / 電気化学 / 自己組織化単分子膜 / 酵素 / バイオセンサ / 活性酵素種 / スーパーオキシドジスムターゼ / 自己組織化膜 / 電極触媒 / 抗酸化物質 / 酸素の拡散係数 / 電気化学振動現象 / 酸素ラジカル / ストップドフロー分光法
【研究成果の概要】
本研究は、様々な生命現象に密接に関連している活性酸素種(ROS)の生成・検出・反応制御のための新しい概念の構築とその確証研究を目的として行われ、次の研究成果を得た。
1.己組織化単分子膜(SAM)及びレドックス膜電極によるO_2^-の電気化学的生成、ジスムテーション及び生体関連物質との反応の解明、金属ナノ微粒子電極、ad-atom電極及び大環状金属錯体SAM電極によるO_2のH_2O_2(H_2O)へおよびH_2O_2のO_2への還元・酸化に対する新規な電極触媒能の発見とメカニズムの解明。
2.O_2/O_2^-レドックス系の電極反応の研究のための新たな溶媒系の探索と電極反応の速度論的解析、電子移動プロモーターSAM電極によるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)酵素の直接電極反応の実現とSOD電極を用いた第三世代のO_2^-バイオセンサの開発。
3.不安定化学種の濃度と拡散係数の同時独立評価のためのHydrodynamic Chronocoulometryの確立、電解生成したO_2^-で誘起される電気化学振動現象及び電気化学発光現象の発見とメカニズムの解明。
4.H_2O_2のオンサイト電解生成法及びH_2O_2と過酢酸の電気化学的同時検出法の開発、SAM電極による生体抗酸化物質、神経伝達物質、NADH補酵素及びpHの電気化学的検出法の確立、その場分光電気化学法による電極吸着種の分子配向状態の解析評価。
これらの研究成果は、ROSの電気化学的生成、検出、及び反応制御のための新しい概念及びそれに基づいた電極システムの構築を可能にする。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
岡島 武義 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
北村 房男 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
徳田 耕一 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1998 - 2001
【配分額】37,360千円 (直接経費: 35,800千円、間接経費: 1,560千円)