インターネット学習情報の体系化と開発ガイドラインに関する研究
【研究分野】教育工学
【研究キーワード】
インターネット / 学習 / フィルタリング / 学齢 / 学習指導要領 / 自己組織化マップ / 自動通知システム / 検索システム / 不適切単語 / 論文データーベース / 新聞情報 / 自動検索通知システム / 情報提供範囲 / 学校教育 / 学習情報 / 特徴ベクトル / 学習情報検索システム / 分類システム
【研究成果の概要】
本研究では、学習に利用可能なウェブサイトの情報を効率よく分類することを目的とした、キーワード検索のためのシステムを作成した。まず、教科書の用語出現傾向に基づいて、利用可能な教科書の学習単元を推定する方法を検討し、各用語の各単元における出現頻度を要素とする行列から用語・単元の特徴ベクトルを抽出するという手法を確立した。さらに、教科書用語の特徴ベクトルの合成によって任意の文書の特徴ベクトルを生成する手法も確立した。この手法による分類可能性を確認するために、インターネット上のリンク集に登録されているウェブサイト群について、現職教員の手による分類を用いた評価を基に分類過程の各処理のパラメータの最適化を行った。これらの方法によって、類似度の高い順に教科書の単元を一覧表示によって分類することが可能となった。
インターネットを学習に用いる場合、不適切な単語を含む情報を除外しておく必要がある。従来、単語によるフィルタリングが使用されているが、これは、学齢の区別なく一律に不適切な単語を含む情報を止めてしまう。そこで、インターネットにおける学齢に応じた不適切単語フィルタリングシステムを構築した。このシステムによれば、学年をあらかじめ設定しておけば、その学年以下の子どもにはその単語をフィルタリングし、既に社会の時間で適切な意味を学習した子どもに対してはフィルタリングしないといった設定を行なうことができる。
インターネットにおける自動検索通知システムを構築した。これは、あらかじめ登録したキーワードで自動的に検索を行ない、新規情報があった場合に電子メールで通知する機能を持つシステムである。これによって、日本教育工学会で過去に発表された論文等のデータベースに新たな情報が入力される度に登録キーワードに関する新規情報を電子メールで通知するようにした。
【研究代表者】