エネルギー企業のイノベーション創出を考慮した経営効率性評価手法の構築と応用
【研究キーワード】
経営効率性 / エネルギー企業 / 技術獲得 / 事業買収 / イノベーション / 生産性 / 効率性 / 特許 / 電力企業 / ガス企業 / DEA / イノベーション創出 / 生産効率性 / データ包絡分析法
【研究成果の概要】
本研究課題は、自由化後の電力企業およびガス企業のイノベーション創出への取り組み(インプット)と成果(アウトプット)を再定義し、新たな経営効率性評価手法の提案と応用について研究するものである。イノベーション創出の実態に即した効率性の評価と時間的変化ならびに技術進歩を捕捉する方法を発展させる。
2021年度は欧米の大規模エネルギー事業者に焦点を絞り分析を行った。欧米のエネルギー企業を取り巻く事業環境の変化と経営動向を机上調査により実施するとともに、大規模事業者がどのような新規事業(ベンチャー、スタートアップ)に投資をしているのかを整理した。自由化後の欧米の大規模エネルギー企業では、イノベーション創出の一貫として、新規事業投資や事業買収などを通じた技術獲得やビジネスモデルの変革が進んでいるものの、それに関連した経営効率性の研究は限られており、それらの動向が経営効率性に及ぼす影響は明らかにされていない。この点を踏まえ、欧米の大規模事業者に関する経営効率性の計測とデータの更新を行うとともに、新規事業の買収・売却が経営効率性に及ぼす影響の分析を行い論文の執筆を進めた。また効率性評価のためのDEAモデルの改良については、他産業への応用も含めたモデルの有効性、実用性の検証を行うとともに、企業の定性的経営情報のデータベース化の拡充を行い、定量化・指標化のための考察と作業を進めた。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)