肥満者等におけるCOVID-19罹患前から回復期までの免疫動態の経時的解析
【研究キーワード】
COVID-19 / 慢性炎症 / 肥満症 / HIV感染症 / COVID-19重症化 / 肥満 / HIV感染 / SARS-CoV-2
【研究成果の概要】
COVID-19の免疫学的機序の解明は、日々進められているが、特に慢性炎症を根底にもつ肥満者やHIV感染者の免疫学的動態は、重症化メカニズムの理解に加え、治療標的への基盤研究につながり重要と考えられる。一方、その基礎的研究は限局的であり、知見の蓄積が待たれている。
流行するウイルス株の違いはあるが、依然として肥満者の重症化率は高く、他方、抗ウイルス薬で免疫機能がよくコントロールされたHIV感染症患者は重症化しにくいことも明らかになってきた。この臨床的相違は、炎症惹起のメカニズムに違いがあることが想定され得る。
2021年度の新型コロナ感染症は、第4波から第6波まで感染者数の増加がみられ、増加する対象者の検体採取を遂行する一方で、我々医療者は臨床に従事する時間を多く必要とされた。
初年度は、得られた検体のうち、力士クラスターから1名の肥満者と1名のHIV感染者の検体を選び出し、感染前、感染時、回復期の3phaseのPBMCからsingle cell解析を施行した。現在解析中であるが、この結果から、慢性炎症状態下での新型コロナウイルス感染を契機とした、炎症の、惹起から沈静の過程を可視化することを期待している。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)