メンタルプラクティスにおける練習量と時間間隔の相互作用
【研究キーワード】
メンタルプラクティス / 運動イメージ / 脳波 / ERD / ニューロフィードバック / 両手動作 / 練習量 / 時間間隔
【研究成果の概要】
本研究の目的は, メンタルプラクティスの運動学習効果と練習量・時間間隔との関係を検討し, 練習方法を確立することである.目的達成に当たり, 2021年度は「メンタルプラクティスと練習量・時間間隔との関係」を検討することを目標とし, 【研究項目1】を実施した.
【研究項目1】本研究では, 脳卒中患者のリハビリテーションに効果的であると報告されている両手動作に着目した. 具体的には, 両手動作を用いたメンタルプラクティスにおける練習量や・時間感覚が動作に与える影響を調査した. 事前の計画では, 健常者40名のデータを取得予定であったが, 新型コロナウイルス感染症の影響から参加者の応募状況が芳しくなく, 20名程度のデータ収集に留まった.
両手動作の運動イメージは, 片手動作の運動イメージと比べ脊髄神経の興奮性を高める作用が強いことが報告されている. 本研究では, 運動関連領域頭皮上から記録されたERDを計算することにより, 両手動作の運動イメージが脳活動へ与える影響を調査した. 実験の結果, 両手運動イメージ時のERDの振幅は片手運動イメージ時のERDの振幅よりも高いことが示された. また, 左右の片手運動イメージ間での比較では, 左手の運動イメージ時と右手の運動イメージ時のERDで振幅に大きな違いは認められなかった. 片手での運動イメージと比較して両手での運動イメージで観察されるより強いERDは, ニューロフィードバック初心者において運動関連領域でのERDを効率的に呼び起こすために役立つ可能性がある. 今後研究を続けることで, 脳卒中のリハビリテーションに有効なメンタルプラクティスの方法を確立したい.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
中村 浩一 | 常葉大学 | 健康科学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
板口 典弘 | 慶應義塾大学 | 文学部(三田) | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)