癌精巣抗原が悪性黒色腫細胞のシグナル伝達と生物活性に及ぼす影響の検討
【研究分野】皮膚科学
【研究キーワード】
悪性黒色腫 / 癌精巣抗原 / Monoacylglycerol lipase / シグナル伝達
【研究成果の概要】
悪性黒色腫において脂質代謝を司る酵素である、Monoacylglycerol lipase(MAGL)が正常メラノサイトに比べて高発現していることを確認した。そこで当院で集積した悪性黒色腫症例を対象として組織におけるMAGLの発現を検討した。MAGLは原発巣よりも転移巣において優位に発現が増強しており、更に病期の進行とともにMAGLの発現強度が上昇することを確認した。MAGLが発現している症例において血管浸潤像を認める症例が多いことを示した。これらより、MAGLは悪性黒色腫細胞に発現し、腫瘍の病期進行のバイオマーカー、あるいは原発巣における血管浸潤のバイオマーカーとなり得る可能性が示唆された。
【研究代表者】