生体機能チップを用いた腸管感染症における病原体-ヒト相互作用の解明
【研究キーワード】
感染症 / 大腸 / 原虫 / 赤痢アメーバ / 宿主応答
【研究成果の概要】
ヒト臓器・組織を忠実に再現する生体機能チップと高解像度ライブイメージング、シングルセルトランスクリプトーム解析を用いて、赤痢アメーバ原虫による大腸感染症における病原体と宿主の相互作用(組織侵入と免疫回避)の分子基盤、特に原虫側病原機構(貪食や小胞輸送など)の関与を、高空間・時間分解能をもって解明することを目的とする。本研究では、これまでインビトロで示唆された貪食・小胞輸送を基軸とした病原機構・因子がインビボで実際に機能しているのかを実証する。インビボを忠実に再現した多様な細胞群で3次元構築されたヒトの生体機能チップを用い、赤痢アメーバの病害過程、特に大腸上皮細胞への接着、貪食、上皮細胞の破壊、陰窩・粘膜固有層への侵入を観察する系を確立し、原虫とヒト大腸組織との相互作用を原虫側の病原機構・分子の役割、ヒト側の組織の免疫応答、両者の遺伝子発現制御の観点から明らかにする。初年度はコロナパンデミックにより共同研究機関への渡航ができなかったが、渡航の準備、ヒト臨床検体を用いるための倫理申請などを開始し、次年度の活動の準備をおこなった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
渡邊 菜月 | 東京大学 | 大学院医学系研究科(医学部) | 特任研究員 | (Kakenデータベース) |
サントス ハルベルト・ヒメネス | 東京大学 | 大学院医学系研究科(医学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2021-10-07 - 2024-03-31
【配分額】19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)