小腸腺癌の分子生物学的解析と治療法の基礎的検討
【研究分野】消化器内科学
【研究キーワード】
小腸癌 / 遺伝子変異 / 抗癌剤 / 癌 / 小腸
【研究成果の概要】
小腸癌の発生機序と治療法を探索するために小腸癌細胞株を樹立した。小腸癌由来のSIAC1細胞では、CpGアイランドメチル化形質とミスマッチ修復遺伝子の発現低下、マイクロサテライトの不安定性、標的遺伝子の変異を認めた。β-catenin遺伝子は部分欠失による安定型蛋白を産生し、Wntシグナルを活性化した。これらの異常は小腸癌の臨床検体でも確認された。
SIAC1細胞を用いた薬剤スクリーニングを行った。エリブリンはWntシグナルの減弱、c-Myc、サイクリンD1蛋白の発現低下を誘導し、変異型β-cateninの分解を促進した。小腸腫瘍の異種移植マウスにエリブリンを投与し治療効果を認めた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
平田 喜裕 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 特任講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究協力者】 |
鈴木 裕史 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 特任臨床医 |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2012-04-01 - 2015-03-31
【配分額】5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)