水の電気分解を利用した酸化物薄膜固体デバイスの電気物性制御
【研究分野】無機材料・物性
【研究キーワード】
薄膜トランジスタ / プロトン / 水の電気分解 / エレクトロクロミック素子 / 酸化物エレクトロニクス / 二酸化バナジウム / 先端機能デバイス / セラミックス / 電子・電気材料 / プロトン化
【研究成果の概要】
安心・安全な水の電気分解を利用して、酸化物薄膜の電気物性をオンデマンド制御する薄膜固体デバイスの実現を目的とし、室温付近で金属-絶縁体転移を示す二酸化バナジウム(VO2)薄膜を活性層に用いて、含水ナノ多孔質ガラスをゲート絶縁体とする薄膜トランジスタ構造を作製した。室温・大気中でゲート電圧を印加することで、電気化学的にプロトンをVO2に脱挿入し、金属-絶縁体相を可逆的に変調することに成功した。さらに安価で大面積化が可能なガラス基板上のVO2多結晶薄膜に本提案手法を適用することで、室温で赤外線を透過する絶縁体から、赤外線を遮断する金属に切り替え可能なエレクトロクロミック素子の実証まで成功した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(A)
【研究期間】2015-04-01 - 2018-03-31
【配分額】24,310千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 5,610千円)