近現代インドのユダヤ教徒のライフ・ヒストリーと「国民国家」
【研究キーワード】
インド / ユダヤ / 近現代 / 国民国家 / 移動 / 帰属 / ライフ・ヒストリー / マイノリティ / ユダヤ教 / 家族 / 南アジア
【研究成果の概要】
2021年度も国内外においてコロナ感染状況が収束しなかったことから、当初予定していた海外調査は見送ることとなった。研究代表者・研究協力者間での打ち合わせはオンラインで行い、それぞれがこれまでに収集した先行研究や史資料を整理・分析し、その成果を論文としてまとめる作業を進めた。研究代表者は、本研究プロジェクトで焦点を当てているベネ・イスラエルの間でのシオニズムに対する認識に焦点を当て、1910年代から1930年代にかけての状況を中心に分析した。そこでは、インドの複数のユダヤ・コミュニティの歴史や現状、ベネ・イスラエルとインド内のその他のユダヤ・コミュニティとの関係、彼らのインド独立運動への関わり方、インド国民会議派やムスリム連盟のシオニズム認識、さらに、ベネ・イスラエルがインド以外の地域のユダヤ・コミュニティ、とりわけシオニストたちとどのような交流を展開していたかが明らかにされた。史料としては、同時代の雑誌、機関誌、関係者の回顧録などが用いられている。一方、研究協力者はベネ・イスラエル出身の作家による文学作品の紹介・分析を行った。本研究プロジェクトは、過去2年間にわたって海外調査が実施できなかったことを踏まえ、研究期間をさらに2023年3月まで延長した。2022年度後半に、インドもしくはイギリスで史資料収集を行い、ベネ・イスラエル出身者による回想録や歴史記述をさらに収集することを予定している。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)