同一地区で被災した世帯の社会学的縦断調査:生活再建の多様性と地域変容
【研究分野】震災問題と人文学・社会科学
【研究キーワード】
東日本大震災 / 岩手県釜石市 / 生活再建 / 住宅再建 / 居住地選択 / 土地区画整理事業 / 町内会 / 縦断調査 / 岩手県 / 釜石市 / 土地区画整理
【研究成果の概要】
本研究では東日本大震災の被災後に復興土地区画整理事業が実施された釜石市A地区の住民を、毎年の縦断聞き取り調査で追ってきた。住宅再建にあたり、広い意味での資源の調達が多様に行われており、その際に重要なのは次世代の住宅継承の意思と家族内の合意だった。世帯内に親子2世代の稼ぎ手がいる場合は事業区域外に土地を購入して区画整理を待たずに早期再建することも可能だが、稼ぎ手が1世代のみの場合は土地の購入は厳しく、事業完了を待つ傾向がある。稼ぎ手がいなければ災害公営住宅に入る割合が高い。こうした就労収入の資源をベースに、地域へのコミット等の影響が加わり、同一地区の世帯間の住宅再建に違いが生じた可能性がある。
【研究代表者】