野生新世界ザルをモデルとした霊長類色覚進化の適応的意義の検証
【研究分野】人類学
【研究キーワード】
霊長類学 / 色覚多様性 / オプシン / 視物質 / オマキザル / クモザル / 国際情報交換 / カナダ:英国:コスタリカ / カナダ: 英国: コスタリカ
【研究成果の概要】
多型的色覚を有する新世界ザルの野生集団に対して糞DNAを収集し赤-緑オプシン遺伝子の塩基配列多型性を調査し海外研究協力者とともに行動観察を実施した。結果は意外にも3色型色覚個体は果実採食においてさえ2色型色覚と採食効率が変わらず、色カモフラージュした昆虫の採食においてはむしろ2色型色覚の方が高い採食効率を示した。また、色度及び明度において葉とコントラストの低い果実に対しては、色覚型によらず果実の匂いを嗅いで取捨選択しており、嗅覚が採食行動において重要な役割を果たしていることを明らかにした。一方で塩基配列多型解析から色覚多型が自然選択により維持されていることを証明した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
太田 博樹 | 東京大学 | 大学院・新領域創成科学研究科 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2007 - 2009
【配分額】47,450千円 (直接経費: 36,500千円、間接経費: 10,950千円)