褐藻に対する鉄の細胞壁吸着性及び生物利用性への腐植物質の寄与
【研究キーワード】
腐植物質 / 藻場再生 / 褐藻 / 鉄 / 溶存鉄 / SWEOM / 細胞壁 / 鉄の生物利用性 / コンブ / 磯焼け
【研究成果の概要】
藻の胞子体形成には溶存鉄が必要不可欠であることが分かっているが、その鉄の生物利用性の評価手法は定まっていない。本研究では、鉄の細胞壁吸着性によって生物利用性が変化すると考え、アルギネイト薄膜コーティングろ紙(AMF)を用いた細胞壁透過性の鉄の分画方法を提唱した。海水可溶性の腐植物質の添加によりAMF透過性の鉄濃度が増加し、この結果は褐藻の生殖生長の度合いとも相関があった。また、実海域における褐藻胞子体のサイズおよびクロロフィルa含有量との比較から、全溶存鉄ではなく、むしろAMF透過性鉄濃度が胞子体の生育状態に寄与していると考えられた。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)