人間の精神活動における瞳孔の大きさと各種生体情報との相関に関する研究
【研究分野】広領域
【研究キーワード】
瞳孔面積 / 生体情報 / 注視点 / 視覚 / バイオフィードバック
【研究成果の概要】
人間の瞳孔面積が明るさによって変化することはよく知られているが、明るさが一定であっても心理的な精神活動によって変化する。本研究グループでは、時々刻々変化する瞳孔面積の時間的変化を測定するために、瞳孔面積自動測定装置を開発し、精神活動による瞳孔面積の変化を調査してきた。そして本研究では、多くの被験者に各種のパターンを提示し、その時の瞳孔面積変化および各種の生体情報の変化から、人間の興味・関心との関係を明らかにすることを目的とした。
まず瞳孔面積は明るさによっても変化するので、その影響を除いて精神的変化分のみを抽出する方法を確立した。すなわち各種パターンを同じ明るさで提示した後、同じパターンを明るさを変えて提示し、両者の瞳孔面積比からパターンに対する興味と明るさの因子に分解した。この結果はテレビ番組等の動画像の評価に使えるものと思われる。また瞳孔変化に関連して、注視点移動についても検討した。そして瞳孔の面積変化と他の生体情報との関連を調べるために、パターン提示時や音環境を変えた場合の脳波を測定し周波数分析を行った。しかし脳波と瞳孔面積変化の関係については今後の課題となった。
【研究代表者】