外国語力と外国語副作用の関係 ― 外国語力が等しければ思考力の低下量も等しいか?
【研究分野】実験心理学
【研究キーワード】
知能 / 思考 / 言語 / 外国語 / 注意 / 二重課題 / 英語 / 英語検定 / 実験心理学 / 言語学 / 英語力
【研究成果の概要】
「外国語副作用」は、「母語ほどには習熟していない第二言語を使用している最中には、一時的に思考力が低下した状態になる」という現象である。外国語副作用は、理論的には、第二言語の習熟度が上がるに従って縮小するはずである。本研究では、日本語を母語とする日本人を被験者とし、英語を第二言語として、外国語副作用の大きさと、一般的な英語検定の成績との相関を調べた。理論的に予測される負の相関は、実際には殆ど見られなかった。外国語副作用は、第二言語を使いながら思考する能力を反映していると考えられるので、一般的な英語検定は「英語を使いながら考える」という能力を精確に測定していないという可能性が示唆される。
【研究代表者】