プラットフォームを介したP2P取引における評判の信頼性と嘘の理論モデル解析と調査
【研究キーワード】
エージェントベースモデル / 進化ゲーム理論 / プラットフォーム / 共有地の悲劇 / 嘘 / 多属性意思決定 / エージェントベースシミュレーション / 嘘の評判 / P2P
【研究成果の概要】
まずはプラットフォーム(PF)を介したP2P取引と嘘の情報に関するエージェントベースモデルを構築することが主眼である。R3年度はまずは基礎固めのエージェントベースモデルを構築した。そのモデルでは、あえてプラットフォームは入れずに、人々のネットワーク構造が嘘の噂の広がりと協力の進化にどのように影響を与えるのかについてのエージェントベースモデルを構築し、それをプログラミングをして、モンテカルロシミュレーションを行なっている。社会ネットワークとしては、ランダムなもの、格子のようなネットワーク、スケールフリーネットワークである。ただいま、シミュレーションを行なって結果を整理している。
ネットワーク上の相互作用において、ネットワークを繋いだり切ったりすることはPFを介したP2P取引でも生じている。このモデルについてもまずはPFをあえて入れずに、人々の社会的ネットワークにおけるリンクの切り貼りと協力の進化に関するエージェントベースモデルを構築し、シミュレーションを行なっている。また、共同研究者を中心にして人を被験者とする実験も行い、実験結果をシミュレーションが説明できていることもわかった。
PF上で商品などを取引する際に人々は商品のさまざまな属性を見て商品を選ぶ。属性としては値段、品質、見た目などさまざまあり、これを多属性という。人によって着目する属性も異なるし、選ぶときの判断基準も異なる。R3年度はこのような多属性意思決定を一人ではなくて集団で行う際についてのシミュレーション研究を行なった。結果もほぼ揃いつつあり、論文執筆を始める予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
辻本 将晴 | 東京工業大学 | 環境・社会理工学院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2026-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)