写本の分布から見る西スマトラのイスラームに関する基礎研究
【研究分野】地域研究
【研究キーワード】
イスラーム / インドネシア / 東南アジア / 文献学 / 史料研究 / 写本
【研究成果の概要】
本調査によって、西スマトラにおいて、あらたに507点の古写本の書誌情報を収集した。写本は、スラウと呼ばれる宗教施設で多く保管されていた。発見された写本の種類としては、シャタリヤ派タレカットの教義書、アラビア語文法書、イスラーム法学書が多く、特に、ガザーリーのMinhaj Abidinが多く見つかった。また、コーヒー栽培地周辺で、比較的多くの学習者を抱えていたスラウではこれ以外に、歴史物語、慣習法、薬学、呪い、地震解説などの多様な写本が保管されており、これらのスラウが地域における知の中心地であったことがわかった。一方、これらの大きいスラウでは、多くの質入書も発見された(年代も質種も多様)。
【研究代表者】